初めての医療脱毛、カウンセリングや施術中に「脱毛中のお日焼けはご注意ください」なんて言われたことがあると思います。
これは美容クリニックに勤めるスタッフが必ず患者様にお伝えしなければいけない注意事項なんです。
しかし、「なぜ日焼けをしたらいけないのか」
「実際に脱毛中、日焼けをしてしまったらどうなってしまうのか」
なかなか細かく説明をしてもらえないこともあります。
今回はこの疑問について、今まで多くの脱毛施術に携わり、多くの症例に出会った筆者が解説していきます。
「日焼け」とは、そもそもどういう肌状態を指すのか
紫外線にUV-A、UV-Bと種類があるように、日焼けにも「サンバーン」と「サンタン」という2種類があります。
サンバーンは、紫外線を浴びてから数時間後に起こる肌の炎症で、真っ赤になったり腫れを起こす現象です。
ヒリヒリとした痛みや水ぶくれなどを引き起こす場合もあります。
サンタンは、サンバーンによる赤みが生じた後、3日、4日頃から起こる色素沈着のことを指し、紫外線を受けたことによりメラニンの生成が進み、紫外線を受けたところが褐色になります。
こちらは、サンバーンとは異なり痛みや腫れは伴いませんが、色が元に戻るまでに半年からそれ以上の長い時間を要することとなります。
ちなみに、美容クリニックにおいてどちらの肌状態でも基本的に照射NGですが、サンバーンを起こしている状態の場合は絶対に照射はできません。
では、なぜサンバーンを起こしていると照射をすることができないのでしょうか。
日焼けをしていると脱毛できない理由は?
日焼けをしていると脱毛ができない理由と、日焼けをしているお肌に対して脱毛施術をすることによって起こるリスク・デメリットについて解説していきます。
火傷
医療脱毛機から照射されるのはレーザーであり、医療脱毛はレーザーの力により毛根やその周囲の細胞を破壊しています。
「破壊」をするためレーザーにより強い熱エネルギーを毛に対して照射しているため、照射直後の肌は赤くなったり、ヒリヒリしたりします。
日焼けをした肌は紫外線により炎症を起こしている状態です。
その炎症が起こっているお肌にさらに脱毛機のレーザーで熱エネルギーを加えることで、より強い炎症を引き起こすこととなるため、火傷が起こります。
怪我をしているところをさらに痛め付けているというイメージです
また、レーザーは黒いものに反応して脱毛をしています。
日焼け後の肌はメラニンの影響で褐色になり、レーザーが反応する範囲が増えるため、毛だけなく肌の表面までも焼いてしまい火傷を引き起こします。
脱毛で火傷を起こすと、レーザーの照射口と同じような形で火傷をし、それが痕となり暫く体に残ります。
また、色素沈着や瘢痕となって色素沈着が残った部分には、今後レーザーの照射ができない、という対応をされることがあるので要注意が必要です。
こちらはYahoo知恵袋内で見つけた脱毛による火傷の症例画像です。
①、②の症例ともに肌が全体的にこげ茶色をしており、日焼け肌に脱毛機器を当てているのがわかります。
①に関しては医療脱毛の施術を受けたようですが、②に関しては家庭用脱毛機によって火傷をしたと記載がありました。
家庭用の脱毛機でも日焼けをしているお肌に熱を加えるのはリスクが高い、ということがわかります。
また、近年ではエステサロンでのエステ脱毛による火傷事故も報告されているため火傷は医療脱毛に限った話ではありませんが、クリニック選びを含め、火傷には十分注意したいところです。
脱毛の効果が出にくくなる
日焼け肌をした褐色の肌を脱毛して火傷が起こらなかった場合でもデメリットがあり、それが脱毛効果の減少です。
レーザーは黒いものに反応して脱毛をしています。
ですが、日焼けにより肌の色が黒くなることでレーザーが肌の方にも反応してしまい、狙いたい毛の毛根までレーザーの光が届かなくなってしまいます。
また、日焼けしている肌は紫外線のダメージを回復するためにターンオーバーが促進され、角質層が厚くなります。
そうなると日焼けによるお肌の乾燥に加え、保湿をしても水分が浸透せずに常時乾燥肌になります。
乾燥している肌はレーザーと相性が悪く、乾燥肌の場合でも毛は抜けづらくなります。
乾燥しているとレーザーが屈折して肌の奥まで届かなくなるイメージかな
また、日焼けしている肌にレーザーを当てる時は火傷をしないよう出力を下げることが殆どです。
黒い肌にレーザーのエネルギーが持っていかれているので、出力を下げると効果はもちろん出にくくなります。
日焼け肌は抜けづらい(エネルギーの分散)に抜けづらい(乾燥)、さらに抜けづらい(低出力)を重ねている状態なので、脱毛効果は減少してしまいます。
シミや色素脱失
レーザーの光は紫外線とは異なるものの、肌の奥まで熱を届ける強力なものです。
メラニンの多い肌にレーザーを照射することで肌にダメージが加わり、それがシミや色素沈着に繋がることがあります。
また、詳しく原因は解明はされていませんが、日焼け肌にレーザーを照射することで当てた部分の色素が抜けてしまう「色素脱失」を起こすリスクもあります。
この色素脱失も時間をかければ戻るとされていますが、日焼けと同様長い時間がかることが多いです。
色素脱失を起こすと他の部分より白い部分は増えるので、その肌はまだら模様のようになってしまいます。
日焼け止めの塗りづらい腰や背中の部分で
色素脱失を起こしてしまっている方を何人も見てきました
日焼け肌の人は一生脱毛できない?
結論、そんなことはありません。
趣味がアウトドアやサーフィン、営業職など日常的にどうしても日焼けをしてしまう方でも脱毛は可能です。
しかし、脱毛をする際はしっかりと機械を選ぶ必要性があり、日焼けをしている方におすすめなのは「YAGレーザー」または「ダイオードレーザー」を使用している脱毛機です。
YAGレーザーが照射できる脱毛機で有名なのは
- ジェントルヤグプロ
- ジェントルマックスプロ
- スプレンダーX
- ソプラノアイスプラチナム
- ソプラノチタニウム
ダイオードレーザーが照射できる脱毛機で有名なのは
- メディオスターNeXT PRO
- ライトシュアデュエット
- ソプラノチタニウム
などが挙げられます。
YAGレーザーやダイオードレーザーは肌の奥深くまで照射ができるレーザー脱毛機です。
日焼けは肌の表面で起こっているため、それより深いところに作用するレーザーは日焼けの影響を受けないとされています。
また、深いところに毛根のあるしぶとく強い毛にも効果があるとされています。
ですが、YAGレーザーに関しては照射のパワーが強く、痛みを伴いやすいため、肌にダメージを与えてしまうリスクもあります。
加えて、YAGレーザーよりも波長の短いアレキサンドライトレーザーと比較すると、毛が脱落してくるのに時間がかかるため、効果を実感するまでの時間もやや掛かってしまいます。
まとめ
私が今まで対応してきたお客様でも、肌が白い方のほうのが、日焼けしている方よりも圧倒的に早く脱毛の効果が出ていました。
脱毛をしていく上で、日焼けはメリットがありません。
脱毛の効果を最大限に出すためにも、脱毛中は日焼けをしないよう、ケアをするのがおすすめです。
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